生活の爪痕



 全く明けない梅雨が終わり、連日の猛暑が続き、九州では急な大雨での被災があり、最近の天気は何かと私たちの生活に爪痕を残していきますね。


 これから爪痕を残すであろう消費税の増税(8%⇒10%)及び軽減税率(8%)の導入が約1か月後に迫ってまいりました。このタイミングからでは延期などもう無いと思われるので、本格的に準備が必要になってまいります。


 消費者の増税による負担を減らすための軽減税率ですが、お店や経理担当など事業者側の負担は相当大きくなります。


負担①

 8%対象商品の売り上げがある事業者については、10%と8%を分けるためにレジやシステムを導入しなければならず、コストがかかります。⇒補助金が出ますが、全額ではない。

負担②

 会計上、10%と8%を分けて仕訳しなければならないため、その分入力の手間が増えます。

 この部分については、税理士事務所で記帳代行等を依頼している場合は事業者が直接行うわけではありませんが、税理士事務所において作業量の増加となるので、その分報酬額が上がることとなります。

負担③

 商品等の価格表示について、10%商品なのか8%商品なのか分かるように記載する必要がある。

 また、購入方法(店内飲食か持ち帰りか)で適用税率が変わることとなり、お客様への説明等が煩雑となる。


 上記のように事業者の負担が大きいことから、単一税率(10%一本)を求める声が少なくありません。

 ただ、一般消費者が大多数を占める日本経済において、政治的観点から言えば、消費者目線で「食料品は税率を据え置きます」とした方が見栄えは良いのでしょう。

 ①のレジ等導入の為の補助金について、国の予算が割かれており事業者への配慮もされています。それだとしても、私の目線から見て、事業者の負担は大きいと思います。


 また、増税による景気悪化対策として、キャッシュレス決済に限り、5%もしくは2%を還元するキャンペーンもあります。これについてはキャッシュレス媒体を扱う業者が国に申請をして、還元分の補助金を受け取る仕組みとなっているようで、ここの申請等に国の負担はあまりなさそうです。

 一部の事業者は会計時に該当するパーセンテージを差し引いて決済するようですが、業者ごとに対応がバラバラだと消費者としては混乱しますし、店側に説明を求めても、明確な回答は得られないのではないかと思います。

 個人的には単一税率にして、軽減税率対策に費やした予算を還元の予算に回した方が効率的ではなかったかと思います。キャッシュレス化については大賛成なので、その促進にもなりますし。

 

 今回の増税に限った話ではありませんが、民主主義の下、国会等で決めたこと(増税)であれば、その決定を国民が否決はできません。ただ、その後の選挙において議席数が減るなどの可能性はあります。現状はそれを恐れての対応しかできていないと思います。

 「国民の声を聞きながら」というのかもしれませんが、財政的な予測や経済効果などを全国民が把握しているわけでは無く、官庁や一部の専門家等などしか詳細なシミュレーションや把握は出来ません。そういった方々が考え、予測し、「正しい」と判断すれば、それを実行し、国民へ説明を行い理解を求めるというプロセスをとる方が合理的です。

 国民も一枚岩では無いので、全員が納得するとは思いません。もしかしたら議席の減少にもつながるかもしれません。

 それでも、経済的合理性や国の長い歴史の中で正しかったことは後になって評価されるはずです。国の存続や次世代の為にも、その場しのぎでない、長期的な目線での政策等を期待したいと思います。

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